11月の終わりビワの花、近くに寄りますと良い香り、ハチが蜜を吸いに集まり、早朝 鳥が寄っています。
綱島のフロンティアで開かれていた市川加代子先生「治るチカラ」の講義で教えて頂く、野草や野菜を使った手当、特にビワの葉の薬効はすばらしく、私も家族も助けられています。
今回は楽しみにしていた「びわ膏」の作りかたを教えて頂き、早速作りました。
材料
・ビワの葉 今回は100枚使用
・大きな梨 2個
・棗 8個
・ハスの実 160g
・糖蜜
糖蜜の作り方
300ccの水に、黒砂糖100gと塩5gを入れ、煮溶かし、時々かき混ぜながら150ccになるまで煮詰める。
ビワの葉 100枚
中国から日本に伝わり江戸時代には咳止めなど優れた薬効を持つ葉の部分が枇杷葉(びわよう)と呼ばれ生薬として用いられています。びわようは肺の熱をとり、咳をとめ痰を取り除いてくれます。
葉のうらの毛羽立ったところをたわしできれいに洗います。
1,2センチに切る、特に筋の固い所はここから養分を運ぶところなので大切です。ひたひた以上の水で濃く煎じます。
2時間30分煎じたらこんな色になりました。漉してエキスだけを使います。ビワの葉は、菜園に埋めて土に戻します。
梨
大きな梨で「あたご梨」という大人の顔、位あるのが良いですと聞きましたが探してもありませんでしたので今回は今出回っていた「にっこり」という梨2個と家にあった「長十郎」を使いました。
秋が旬の果物、水分を多く含んだ梨は肺に潤いを与え、熱を下げるので発熱後の喉の渇き、空咳、痰切れの悪い時や喉の炎症によいそうです。食物繊維(便秘解消・消化器系の働きを整える)
なつめ
乾燥させた実を「大棗」(たいそう)と呼び中医薬の生薬やお茶として使われているそうです。
気持ちが落ち込んだり、イライラしたり、不眠気味、食欲不振や心身の疲れに体力、気力を補い、元気を与えてくれるなつめ、特に成分はパテントン酸です、ビタミンB5とも言われるエネルギー代謝に関わり、神経細胞の合成、神経伝達などに必要な栄養です。
びわ膏に使うのは、大きななつめが良いそうです。漢方薬局に問い合わせたところ、漢方薬用に細かくカットされておりお値段も何倍かしておりましたので、今回は中華材料店で購入した種抜きのなつめを使いました。
ハスの実
漢方医学で(蓮実 レンジツ)と呼ばれています。心の働きを良くして、精神を安定させます。
また脾の働きをよくすることで、消化を助けて下痢をとめるとされひろく利用されています。アンチエンジング対策に有効というのは有り難い食材です。
前日から水に浸しておきます。
前日から水に浸しておいたハスの実、なつめ。
梨は皮ごとすりおろします。種も細かく切って入れます。
ビワの葉の煎じて漉したエキスの中へ、梨のおろしたもの、糖蜜、なつめ、ハスの実を加え、最初は強火→中火→弱火で煎じる。(最初、強火にすることが大切と市川先生に教えて頂きました。)1~2時間煮て火を止めておきます。
翌日、1時間程煮て、固形のものを取り出し、なつめの種があるときは種を取り除きます。
すり鉢ですりつぶします。(少しずつ擦る)
擦りあがったものをなべに戻して、ドロドロに煮くずれて全体があんこ状になるまで煮詰めます。
出来れば4~5日掛け30時間位、圧がかかると良質になるそうです。
今回は3日掛け10時間の煮込みました。
仕上がりです。
冷めてから、小分けして冷凍保存で1年保存可能(解凍後は1~2週間で食べる)
ビワの葉、梨、なつめ、ハスの実、糖蜜、それぞれ効果効能、のある食材が集まり常備薬となりました。
肺病、気管支、痰、咳、喀血、背痛、腰痛、疼痛、食欲不振などに良いそうで、風邪をひいたかな、疲れたな、どこか少し辛いこんな時すぐに食べられる常備薬がいつもそばにあるってほんとうに心強いです。そして美味しいです。空腹の時、少しずつ食べているのが良いそうです。
時間と手間のかかる作業ですが、各家庭でこんな常備薬を置く事が広まるとうれしいと思っています。市川加代子先生素晴らしいびわ膏の作り方を教えて頂きありがとうございました。
わたしは毎年大きな茶色の梨が出回る晩秋、びわ膏を作ります。