
糠味噌は神秘です 2018・11・10
ナスは近くの農家さんから朝採りを買ってきますが、今年の強烈な気象の変化や強風でナスの木が傷んだ為、ナスに傷が多く夏の間は糠漬けのナスの漬物がうまく出来ずにいました。
10月秋ナスの時季になりこんな素敵なナスの漬物になりました。
ナスの青紫色はナスニンというアントシアニン系色素の一種で釘などの製鉄を入れて置くと鉄イオンやアルミニウムイオンがナスニンの分子と結びついて青紫色の化合物を作り鮮やかになります。
ナスニンには強い抗酸化力があるといわれます。


10月から今ごろ出回るカブは柔らかく、一日漬ける位の浅漬けにしてカブの甘味を感じつつ頂くのが大好きです。

カブの根にはビタミンC、消化酵素のアミラーゼが含まれています。
カブの葉にはベータカロテンが多く含まれ、体内でビタミンAに変換されます。
葉は根の4倍のビタミンCを含み、カルシウム・鉄・食物繊維が多く含まれていますので必ず一緒に漬け込みます、そのまま食べても美味しいですが、細かくきざんでご飯に混ぜ菜っ葉めしにしますと食が進みます。

キッチンガーデンで夏の間育っていたキュウリ、丁度良い大きさのものを朝採りし、5時間位糠みそに漬け込んだキュウリは最高な贅沢、沢山頂きました。
キュウリのへたの部分に含まれるククルビタシンという成分少し苦みの有る部分ですが抗がん作用だけでなく唾液の分泌促進作用があるといわれます。
キュウリを食べる事で唾液や胃液などが分泌され食欲をおこし、夏の体力を維持してくれていたことでしょう。


愛犬「ボン」と糠みそ
ミニチェアダックスフントの男の子「ボン」今年の6月、18歳の誕生日を目前にして亡くなりました。
17歳になってからは徐々に目が見えなくなり、耳も悪くなってしまいましたが、居間は不自由なく動き回り、食べるのに時間はかかっていましたが、亡くなる1日まえまで食事も少しですが食べられていました。
最後は全く苦しむことなく安らかに眠ったまま亡くなりました。
この「ボン」が大好物だったのが糠みそです、私が糠みその蓋を開けますと何処にいてもとんできます。
糠みそは毎日底の方からよく混ぜますので回りに飛び散ります、飛び散った糠をなめるために飛んでくるのです。
糠みその糠の中には植物乳酸菌が含まれており、この植物乳酸菌は生きて腸まで届き、善玉菌のえさとなって善玉菌が増えて悪玉菌を減らし、腸内環境を整えます。
善玉菌は酵素も作り出し免疫力が高まるといわれます。
「ボン」は糠みその糠を毎日食べていたのでこんなに元気で天寿をまっとうすることが出来たのだと思っています。
その他に手作り豆乳ヨーグルトや納豆のネバネバも大好きで良く食べていました。

我が家の糠みそは20何年か経っています。
長年熟成された糠みその中では酸素のある表面には「産膜酵母」が増え、酸素のない底の方では「酪酸菌」が増えます。
これら乳酸菌以外の微生物が増えすぎると匂いも悪くなり美味しくなくなってしまいますので毎日、底のほうから良く混ぜ、上は余計な空気が入らないように平らにならしています。
糠みその中では常に何億個という微生物が猛烈に繁殖しており増殖と淘汰が繰り返され変化しながら30種類以上の細菌で構成されているといわれます。
我が家の糠みそも水分が多くなってきました、ぼつぼつ高橋剛商会から無農薬の新米と一緒に糠も届きます。
新しい糠を入れこの神秘の生き物、糠みそを大切に育てていきます。