9月初旬の日曜日、いつも庭の緑を楽しませてもらっているお隣さんが、素敵な庭の手入れをなさっています。あら、柿の木の剪定です。思わず「柿の葉茶を作りたいので頂けますか」と声をかけて、ひと抱えの柿の枝をもらってきました。
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10年前の柿の葉茶ブーム
思い返せば10年くらい前になりますが、テレビで「花粉症に柿の葉茶が効きそうだ」という放送があり、娘が花粉症で困っていましたので薬局に注文しましたが、一時のブームで品薄でした。
しばらく待ってから手に入り、花粉症の時季しばらく飲んでいたことがありました。ビタミンCが多いことを知っていましたので、とっさにお茶を作ろうと思い立ちました。
まず柿の葉を1枚ずつきれいに洗い、1時間ほど干して水気をとり、ざくざくと切ってから、沸騰した蒸し器で2~3分蒸しました。
乾燥に試行錯誤
軽く絞り、ざるに広げて2日ほど日陰干しするのですが、あいにくの秋雨です。部屋いっぱいに広げて扇風機で風を送り、2日で大分乾いてきましたが、まだ雨です。バリッと乾燥させないとカビが生えたら大変です。
その後2日間マイナスイオン冷風扇で風を送っています。柿の葉茶はマイナスイオンをたっぷり浴びたことでしょう。
バリッとしたところを袋詰め
5日目、やっとカラリと晴れました。
1時間、外に出してバリッとしたところを袋詰めにして、冷蔵庫で保存しておきます。
干しながら、自分の舌で味を確かめるために口に含んで味見をしてみますと、かすかですが酸味を感じます。あら!これがビタミンC?!と思い、なんだかうれしくなっています。
柿の葉から作ったお茶には、多量のビタミンCが含まれています。このビタミンCはプロビタミンCでビタミンCになる手前の状態ですので、熱にも強くお茶にしても失われません。ビタミンCは感染症への抵抗力をつけたり、メラニンの生成を抑えたり、コラーゲンの生成に働いて血管壁を強くしたりする働きがあります。
最近テレビなどでも紹介されているように、鼻づまりを抑える効果や花粉症にも効果があることがわかってきました。柿の葉にはフラノボイドがたくさん含まれており、その中のひとつ、アストラガリンは花粉やホコリ・ダニ・によるアレルギー性鼻炎の原因となるヒスタミンの分泌を抑制する働きがあります。アストラガリンの一部は体内でケンフェロールというフラノボイドに変化し、肥満細胞からのサイトカインの産生を抑制し、鼻づまりを抑えることがわかってきました。また、このケンフェロールは最近の研究で、IgE抗体の産生も抑えることがわかってきました。
柿の葉茶は花粉の飛散する前に飲み始めるとより効果的です。柿の葉には天然のビタミンCだけでなく、最近注目されているフラノボイド・ミネラル・ビタビンB1・B2など豊富にふくまれます。
また、柿の葉には血圧降下成分ケンフェロール・グルコサイド・クエルセチンが豊富に含まれており、動脈硬化の予防・血圧の降下作用があり高血圧や心臓病の人にも有効ともいわれています。
なお、柿の葉茶は弱酸性なのでコーヒーや緑茶と飲むとビタミンが半減するので注意が必要です。「ためしてみよう 花粉症対策」より
70度くらいのお湯で
出来上がり、飲んでみました。飲み方もいろいろあるようですが、私は冷え性のため、70度くらいのお湯でゆっくり出すことで、タンニンの量を減らす事が出来るようです。苦みがなく飲みやすいです。大さじ1杯を急須に入れて、7~8分おいてから飲んでいます。
バリバリに乾燥した柿の葉茶をまた食べてみたところ、うまみを感じます。
ミルで粉末にしておけば、お料理にも使えそうです。また考える楽しみが増えました。
柿の葉茶は鼻炎に効きそうな気がします。花粉症で悩んでいる娘家族に飲ませ、来春の花粉症が少しでもらくに過ごすことが出来たら、有り難いことです。
たくさんの柿の葉茶が出来ました。お隣さん、ありがとうございました。