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「暗闇のエンターテイメント」
昨日とうとう体験してきました。
「Dialog in the Dark」
周囲からの情報も皆無だったので、実際会場入りする直前は、未体験への準備をどうしたらいいかわからず変にドキドキしました。
簡単に説明すると・・・
真っ暗な空間を、聴覚、触覚、嗅覚、味覚など、視覚以外の感覚を使って体験するワークショップ形式の「暗闇のエンターテイメント」です。
真っ暗な中で何かするんだろーってコトは想像できるかもしれません。
内容や実際、その中で何をするかはプレスリリースのPDFに的確に書いてあるので、是非目を通してみてください。
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ごくごく個人的な感想
実際体験することと、これらを読んで想像することには大きな隔たりがあると思うので、正直な感想を多少話しても、映画などとは違うので差し支えないと思うので、少しお話します。
一般論ではなく、ごくごく個人的な感想です。
僕の五感は正常に機能していて、多少鼻炎だったり、視力が悪かったりしても、外界の様々なモノや出来事を感知できる。
いわば五感満足だ。
だから当たり前にモノを見て、オトを聞いて何かを感じたりしているけど、
だから当たり前にモノを見ず、オトを聞かず何かを感じずに生きている
みたい。
当たり前のものほど、当たり前に捨ててるみたいだ。
「かなわないや」
もう少し具体的に話さないとわからないと思うので・・・
暗闇の中では何も見えない。
ホント何も見えない。
目を開いても、閉じてもなにも変わらないくらいの深い闇。
8人一組になって、その闇の中を冒険していく。
そのままでは動けないので、案内役の視覚障害を持ったアテンドさんの声を頼りに、進んでいく。
その声だけ聞いていると、アテンドさんだけ高感度遠赤外線カメラを使って、みんなを誘導してくれているみたいなのだ。
でも実際は、
アテンドさんの目は見えないわけで・・・
しかもたまたま同じ日、同じ時間に予約を取った他人同士の8人の心を一つにし、さりげない心遣いと気配りの言葉で8人の現状を把握して、みんなを最後の到達地点まで誘導してくれた。
感想・・・
「かなわないや」
自分の五感は機能してるのに、
「かなわないや」
きっと、
よくしゃべる人や寡黙な人の声を聞いて、それぞれの性格を判断して、先頭にいる人や、最後尾にいる人の気持ちを察しつつ、8人の集団性格を確認していきながら、1時間もの冒険を伴にし、目的地にたどり着く。
- 状況把握力
- 対人感受性
- ストレス耐性
- 目的意識
- 人間性
- リーダーシップ力
何においても、アテンドさんにはかないません。
「優れてる、優れてない」の話をしたいわけではありません。
どれだけ自分が五感を使ってないか、自分自身に見せつけられました。
どれだけやさしく人に接してないか、まざまざと見せられたような気がしました。
内面と向き合う機会
とかくこういった催しは「視覚障害者疑似体験」みたいに思われたりして、「視覚障害者の気持ちが理解できたー!」みたいな格好になることが多いと思うんだけど、この「Dialog in the Dark」の主旨は全然別のところにある気がする。
なんだかこう・・・
「深心層で内面と向き合う機会をくれるところ」
そんな感じです。
一緒に行った方が
>イメージすることを怠れば、物ひとつ手に取ることすら出来ない世界。
って言ってましたが、ほんとそんな世界。
「イメージする」
「想像する」ことは、
仕事上や生活上、意識を働かせて行うけど、テレビ見てたり、電車乗ってたり、部屋でボケーッとしてたり、なんの意識もしてない時間がたくさんある。
アテンドさんは帰り際、
「普通に生活してて、常にイメージしてます」
てさらりと言ってた。
「常に・・・」
「かなわないな」
かと言って、目が見えなくなっていいか、なんてことは決してなく、自分の視覚が機能してるって事実を改めて意識して、そのことに物凄く安堵している自分がいた。
見えたものは自分自身
光のない真っ暗な中で、
聴覚、触覚、嗅覚、味覚に
神経を集中させた世界の先で
内面の目で向き合って見えたものは
自分自身だったのかもれない
毎年この催しは行われているようなので
見つけた際は是非体験してほしいと思うよ。
将来的には会場を常設できたらって動きもあるけど
まだまだ先のことになりそうだし、
去年行こうと思った時も、「あっ」という間に
チケットなくなっちゃったから、お早めに。