2016年1月1日は、私の71回目の誕生日です。 娘家族、息子家族が集まってくれました。
お正月、おせち料理として一番に用意するのが、金・銀・富貴(きん・ぎん・ふき)です。
「竹之御所風 精進料理」の本は30何年間、手元に置いて参考にして作っていますので、このおせちは長い間の習慣です。 その年、その年で願いを込めることが違いますが、今はそれぞれ独立した子供たちが厳しい社会の中、健康で不自由なく過ごすことができますようにと願いを込めて作ります。 そして、まず金・銀・富貴からいただきます。 きんかん・ぎんなん・ふきの盛り合わせです。 きんかんは「金」、ぎんなんは「銀」、ふきは「富貴」を表します。
我が家のきんかんの木も大きく成長しました。今年はたくさんの実が付き、暖冬のおかげで甘味も加わり、形は大小いろいろですが、この自宅のきんかんを使いました。
きんかんの甘露煮は2ヶ所、空気穴をあけます(破裂して形が悪くなるのを防ぐため)。一度ゆでこぼして、砂糖とお酒少々で煮含めます。 きんかんの甘露煮は咳や喉の痛みに効果があり、煮汁も温めて飲んでいます。
ふきも毎年庭で出来た物を使います。昨年まではふきを探し集めてやっと使える位でしたが、今年は元気よくはびこり、暖かい12月のおかげで葉の青々したものをたくさん収穫出来ました。なんと、根本ではふきのとうがしっかりできています。これはもう少し大きくなる春まで、楽しみにとっておきます。
ふきは茎と葉に分けて湯がき、茎は皮をむきます。今ごろのふきは見た目よりかたくなっていますので、鰹節とだしでじっくり煮込みました。 葉は古くから民間療法として痰をきり、咳をとめる薬用として使われています。たくさん採れた葉もじっくり煮込みました。 発ガン物質と言われるニトロソアミンの生成を抑える効果があるそうなので、毎日少しづつ食べています。 最近ではふきから抽出されたエキスで抗アレルギー製品の開発が始まっているようです。
ぎんなんは、地元の農家さんのものを使います。 こちらも痰をきり、咳を止める働きがあるそうで、喘息の症状を抑える漢方薬にも使われているようです。 ぎんなんの薄皮部分には、強い抗酸化作用のポリフェノールが含まれているといわれますが、お正月料理では薄皮は取り除きました。
きんかん・ぎんなん・ふき、それぞれの持つ薬効には驚くばかりです。 その他は、田作り、黒豆、伊達巻、れんこんの梅肉和え等を作り、庭の青菜のサラダは欠かせません。
息子のお嫁さんのご両親が札幌にいます。小樽まで買い出しに行って調達したという、特大の毛ガニを送って頂きました。家族全員、大好物の毛ガニです。
また、年の初めにはお嫁さんが、前年の家族写真を編集した手作りのカレンダーをプレゼントしてくれます。1月は、昨年の家族写真で始まっています。全員にっこりいい顔に写っています。 今年も来年用の写真を撮りました。
娘のところの6年生になる孫が、12月押し迫ってから、サッカーの試合中に大けがをして2時間半におよぶ手術をしました。ばばの私はなすべくもなく、ただ早く痛みが取れるように、早く今までのように走りまわれるように祈ることしかできませんでした。それでも写真の真ん中で笑顔をみせてくれています。 そして、今年のカレンダーの表紙には、小さな可愛い孫の写真と共に「 ツイてる・感謝します・ありがとうございます」と書いてあります。この言葉をいつも口ずさみ、笑顔を絶やさずにまいりましょう。